井倉から新見へ

2007年10月13日

井倉から中世からあるという旧道を新見へと約20キロを歩いた。
帰りの駅での電車待ちで立ち寄った喫茶店のオーナーの話によると
国道180号線ができる前は川沿いには道はなく、中世から新見で生産されていた鉄は高瀬舟を使った水路で
高梁川を玉島へ運ばれたとのことだった。
歩いていて、どうしてこんな高地に人家が点在しているのだろうと
不思議な気がしていたが、中世の道はいつも歩いている道だったということからすると、
それも納得できる。



井倉洞から足見へ上っていく。
石灰岩地に多いという野生のシュウメイギクが土手いっぱいにひろがっていた。
赤紫の花弁のように見えるのはがく片だということで、小さくて見えない緑のものと合わせ30枚はあるらしい。
京都府の貴船あたりに多いことから
「貴船菊」ともいわれている。園芸のものより華やかなのも珍しい。
古く中国から入って野生化したという説もある。




農家の前庭ではお茶が栽培されている。

チャの花


舗装された道をどんどん登る。両側にはいろんな花が咲いているが
今回一番よく見かけたのはこの白いものと薄紫のヨメナ。


シロヨメナ

アキノノゲシ ミゾソバ アレチウリ (川沿いで)




メマツヨイグサ(帰化植物)



イヌホオズキ



ヤマハッカとキチョ



赤い実


マユミ


ツリバナ



ノイバラ



登りきったところ変わった地名「西組」からの風景





予想通り日が差してきた。


イヌタデ群生すると見ごたえがある。


栽培されているのだろう・・・パンパスグラス



ムラサキカタバミにきたウラナミシジミ




カキ

〜薄暗い林道に入り、どんどん下る。〜


アケボノソウ


いったん唐松に下り、小坂部川をわたる。時刻は15時。
渓流沿いの林道を大峠へと登る。


サワガニ



ミツバベンケイソウ・・・三枚輪生する葉っぱには厚みがある。初めての出会いだ。

アオツヅラフジ ノダケ ツルリンドウ
リュウノウギク サルナシ アキチョウジ

サルナシは先年、森林公園で見たものより小さかったが、割るとキウイに似た果肉が入っていた。


大峠にある廃屋
十数年前、初めてこの道を歩いたときにはおばあさんが住んでいて
親切に道を教えてくれた。すむ人はもういないのだろうか。



登りきったところ、遠くに中国山地が連なっている。目の前の谷にはセイタカアワダチが広がっていた。



柔らかい日差しの中で風にゆれる。


ワレモコウ


エノコログサ
これもまた紅葉するのだと思った。


長距離だったが意外と疲れはなかった。お地蔵さんが点在する坂をひたすら下る。



予定通り、17時40分ごろに新見市内についた。
駅まではまだかなり歩かねばならない。
時刻表を取り出してみた。なんと18時台には列車がない。

1時間以上待たねばならない・・・
待つ間、軽食をとろうと駅前の喫茶店に入った。


さとやま