〜 2008年・里山歩き 12 〜

7月12日

黒坂〜根雨

黒坂駅から町の中を抜け野に出る。炎天下の坂道を標高400にある鵜の池へと登る。
先年来たのは初秋だった。その時にはツリフネソウ、ビッチュウフウロはじめたくさんの野草に出会えたが
あるのはネムノキばかりという感じだった。舗装した熱い道を行く。
今回はダラダラ歩きで約15キロ強の距離に4時間かかってしまった。


暑い歩きを予告するかのようにヤブカンゾウが迎えてくれた。



鵜の池へ、鵜の池へ



気温31℃。遠くが霞んでいる。
風があるので助かる。





今回はこの花がずーっとついてきたという感じ。
花が咲いてはじめて気が付くがさとやまには意外と多い木だったようだ。



オカトラノオ

ネジバナ ムラサキシキブ ヤマホトトギス




栗の雄花と雌花、下の雌花がやがて育って実となるんだろう。


少し下がっていくと鵜の池に到着
ここはアスレチックの設備などもありキャンプ場にもなっているようだが

以前来た時よりも寂れた感じがした。こういった施設は利用者があってこそ存続していくのだろうが
そう利用されているようにも見えない。
しかし、池はかえってその静けさをたもっている。



池畔を鳥のさえずりを聞きながら歩いた後、道はふもとの長楽寺へと下る。



平安時代にはそのお堂が鵜の池のほとりにあり、山下の村を荘園として
12坊を有する巨刹だったというが源平相剋の折焼失、その後移転を重ね今はその面影はない。
盛者必衰。
その小さなお寺にしては大きな宝物館があった。
平安中期作の薬師如来、日光、月光菩薩、毘沙門天、不動明王などの重文が収められているようだ。


少し先の清水が湧き出すところは崖崩れがあったのか荒れていた。
数年前は石垣に「延命水」と刻まれ水をくむ人たちが順番待ちをしていたのだが・・・。
もとの姿をとどめるというのはなかなか難しい事のようだ。今は苔むしたベンチが残るのみ。
こんな田舎でも安心できるのは蛇口から出る水かペットボトルという時代になったのかなどと思う。


さらに日野川に向って下る。
だらだら下りですっかり足がくたびれた。

根雨へ・・・



青々と水田が広がる。しかし、暑い!



川原に無造作に黄白い花がついた大木が生えている。
キササゲ
中国原産で栽培されたのが野生化したようだ。
ぶら下がったひも状のは豆らしい。なるほどササゲとつくわけだと思った。
栽培しているという事はこの豆、食べる事ができるんだろうと思った。でも、堅そう!



日野川の釣り人
こんな日はさぞ気持ちいいことだろう。


国道沿いを根雨駅へ急ぐ。



やっと涼しそうな花(チダケサシ)にであって元気が戻る。



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