おもつぼ湿原

5月19日

「スズランの園」という標識が以前から気になっていたおもつぼ湿原を訪ねた。
2週間ばかり早かったようだ。スズランはまだ咲き始めたばかりだったが、奥に進むとはじめての出会い、ミツガシワの白い花や黄色いツクバネウツギ。そしてここにもリュウキンカが美しく咲いていた。















5月30日

スズランの群生はイノシシの侵入を阻む柵で囲まれていたが思った以上に広範囲に広がっていた。ただ、この湿原全体の管理が行き届いておらず、スズランの中に他植物が混ざり込んでいて、せっかくの大群落は整備されたころに比べ年々その美しさを失っているというのが地元の方の話だった。
それでもたくさんの白い花は今が見ごろという感じだった。







湿地の奥に進むと雑木林に囲まれた湿原には木道が渡され、少々荒れているとはいえ歩きやすく工夫されていた。中央の池ではたくさんのジュンサイが水面に浮かんでいた。
木道の所々にはここで見ることのできる植物の説明板があり、トキソウ、サギソウ,ミズトンボ、ヒツジ草といった湿地では定番といえる植物の名が記されている。
日に照らされた湿原に三枚の小葉からなる明るい葉っぱがきらきらと群生していた。ミツガシワだ。花期は終わり、たった一輪だけ白い花が残っていた。この植物は日本が寒冷期であった時代の残存植物で、大群落は中部地方以北の高層湿原で見られるとのことだが、県北のこの湿地にも残っているのだ。











園内のレンゲツツジはもう最盛期を終わっていたが、蝶のような白い飾り花を付けるヤブデマリやサラサドウザンが美しかった。野草の花も一休みといったこの季節に林縁のミヤマヨメナの群生は、ホッと目に優しい光景だ。















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