世界遺産アンコールワットとベトナム・世界遺産ハロン湾 (6)

11月12日(2)

バプーオン

11世紀の中ごろ、アンコールトム以前の城都に建てられた
ヒンドウー教寺院で、正面入口の東塔門から中央祠堂へと
延びる参道は200mにわたり高さ2mの四列円柱に支えられている。
あたかも空中を歩くかのような感覚で、ヒンドウー神話の地上と天界を
結ぶ虹の架け橋を再現しており、この技法はその後、アンコールワットの
参道やアンコールトムの環濠に架かる橋などへと受け継がれて進化したといわれている。


現在修復工事中創建当時は中央に高い塔(50mくらいと推測)があったが倒れてしまった。
参道は約200m両サイドにあった池の水量が増すと、参道が浮かんでいるように見えたという

 
王宮跡 
王宮内には破壊した遺跡の石片が地面に散らばっている。

 
ピミヤナカス

ピミアナカス 王宮の中心に位置する。3層の基壇を組上げ、上部に回廊と祠堂を配置する寺院。
その視角的効果から「天下の宮殿」ともよばれた。王族の儀式の場として、使用され
一般の人は近ずくことができなかったといわれている。祠堂には、9つの頭をもった蛇の精霊が
毎夜、女性に姿を変えて現れ、王は精霊と交わらなければ災いを破るという伝説が残っている。
基壇の四隅にシンハと象が立つ。建設当時は天界の中心である須弥山をかたどった
ピラミット型だった。基壇の上に造られた回廊。建築11世紀初頭。建築者スールヤヴァルマン1世ヒンドウー教

 


 
ライ王のテラス
三島由紀夫の戯曲「ライ王のテラス」で知られる。この地を訪れた三島がライ王伝説に魅かされ
書いたものです。これはレプリカで本物はプノンペンの国立博物館にある。
ジャヤヴァルマン7世が毒蛇との闘いでライ病(ハイセンス病)になったことから、この名がついたという。
 

象のテラス
 
象のテラス 中央の階段には、ハスの花を摘む鼻を柱に模したゾウが3頭、砂岩に刻まれている。

「象のテラス」「ライ王のテラス」はバプーオンと一体化するようにジャヤヴァルマン七世によって
造られた。実際にゾウを使った狩りはクメール時代にも行われていたようだ。
王宮正面に面したテラスは約350mにも及ぶ。外壁にはガルーダやゾウの彫刻が連なる。



 
タケウ
東西117m、南北110mの大きなピラミット型寺院で、中央祠堂では5つの塔が見事な
均整を保っているが、この寺院には神々の装飾が見当たらない。言い伝えによれば、ちょうど
人類最初のミレニアムを迎えた1000年当時、アンコール王朝は王位継承を巡る抗争の
渦中にあり、王国内は2つの勢力に分断されていた。王都を掌握する勢力が建造を始めたが、
建設途上で落雷に遭い、中央祠堂の尖塔部分が崩れ落ちたという。未完成のまま放置。
 




タ・プロム寺院

巨大な榕樹(スポアン)が大蛇のように建物に
絡みつき、太い根を張る。「密林に忘れ去られた遺跡」というイメージにピッタリ合うのがここだ。
熱帯樹の生命力と廃墟が作りだす神秘的な雰囲気が旅人を魅了する。
タ・プロムはジャヤヴァルマン7世が王位に就いて最初に
建設した寺院で、母の菩提を弔うために建立した。
 
 
1186年に建造された、ジャヤヴァルマン7世の母を祭った霊廟。
ガジュマルの太い根が建物を覆い隠し押しつぶされた回廊に熱帯の自然の脅威を感じる。
樹木を切ると建物がつぶれてしまうかもしれない。

この樹は生長が早く、幹や枝から気根(地上に出る根)を下ろすため、遺跡そのものを
すっぽりと覆う形になったのだろう。この寺院に関しては、発見当時のまま保存する方針が
とられている。塔門の上部には、バイヨン寺院と同じように、植物に覆われた四面仏が
静かに見つめている。(木の右)
 

中央祠堂の近くにはスポアンの根の上にさらに別の植物の根が張り巡らされ、
毛細血管のように見える。この周辺には彫りの深い美しい
デバターがたたずんでいる。
 
中央祠堂北面.巨根が祠堂を締めつけている。
 
 
 





9日〜10日 10日午後 10日午後 11日 12日@ 12日A 12日B 13日〜14日

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