鯉が窪湿原

2010年8月15日

先に訪れたのはサワオグルマの咲くころだった。花は少なかったが緑の美しさを満喫できた散策だった。今回の湿原は背ののびたアシやカヤに覆われていた。シモツケソウやクサレダマ、ハンカイソウ、ノハナショウブなどは実の時期を迎え、そろそろ秋の気配もかんじられる。
先ずは管理棟の前に広がる湿地を散策した。


カワラナデシコ



サワヒヨドリ



タムラソウ



オグラセンノウ ビッチュウフウロ

サギソウ サワギキョウ





ドクゼリ


へクソカヅラ

鯉が窪池にはたくさんの緋鯉が飼われているのだが、きょうもえさ場に集結していた。、豊かに水をたたえた水面にはたくさんのジュンサイが浮かんでいる。標識に従って池の右岸のうっそうとした林の中を黒い川トンボに導かれながら奥へと進む。、昼はこんなに蒸し暑いにもかかわらず、また湿地であるにもかかわらず、歩いていても蚊に悩まされることがないということがちょっと不思議な感じだ。


ヤマジノホトトギス


ツルリンドウ



早春にはリュウキンカで黄色く染まっていた奥の湿地には背の高い、、アシやヌマガヤなどが生い茂りその中にぽつんとコオニユリやオグラセンノウの朱が見え隠れしている。
一体何十種類、いや何百種類の植物の命を育んでいるのだろうと、ふっとそんなことを思わせる湿原の豊かさだ。




湿地の真ん中あたりは水面が広がり、スイレン科のヒツジグサが白い花を開いている。もう少し近くまで木の橋でもかけてほしいなと夏草越しに見えるその小さく、清楚な花を眺めた。
(↓ズームUP・・・マウス))




アシ原に紛れ込むようにビッチュウフウロが群生している。





アギナシ コバノギボウシ



今年初めてのワレモコウとの出会い。地味な花ではあるが心をうごかされる。
野草というものにまるで関心もなかった頃、もう三十数年前になるが、その頃在住していた千葉県の公民館の館長さんが、どなたかに『「われもまた紅」と書いてワレモコウ
と説明しておられた。何気なく耳にした話ではあったのだがこの花に会うたびに白髪の館長が思い出される。


ワレモコウ


今回は8月末から9月にかけて咲くはずのシラヒゲソウを見ることができるかと期待したが、まだ蕾が固かった。そのかわりに管理棟を出たところで白いカワラナデシコを見つけた。白いカワラナデシコを見るのは初めて。蒸し暑い湿原散策だったが、この清んだ白がほっと一息つかせてくれた。






月/日 5/5 7/7 7/12 8/15 9/2 湿原TOP


さとやま